「最近、呼吸が浅くて息苦しい」
「気づくと息を止めている」
「ため息が増えた」
「深く息を吸おうとしてもうまく入らない」
そんな感覚はありませんか?
呼吸は一日中無意識に続いているため、普段はあまり意識することがありません。
でも、忙しさや緊張、ストレスが続いていると、知らないうちに呼吸の速さやリズム、身体の動き方が変わっていることがあります。
呼吸は、そのときの身体や心の状態を知る一つの目安になります。
目次
1. 呼吸が浅いとはどんな状態?
2. ストレスや緊張で呼吸が変わる理由
3. ため息は身体がしている呼吸のリセット
4. ストレスと過呼吸の関係
5. 睡眠に入るとき、呼吸も変わる
6. 夜のゆっくりした呼吸が大切な理由
7. 呼吸は「吸う」より、まず「吐く」
8. 呼吸を整えるセルフケア
9. 頭蓋仙骨療法でみる呼吸
10. まとめ|呼吸は身体の状態を教えてくれる
1.呼吸が浅いとはどんな状態?
「呼吸が浅い」というと、単純に吸う空気の量が少ない状態をイメージするかもしれません。
日常で感じる「呼吸が浅い」は、
呼吸が速くせわしない/ 胸の上の方だけが動いている/肩や首に力が入っている/
息を十分に吐けていない感じがする/気づくと息を止めている
といった状態として感じることがあります。
呼吸では、肩甲骨や横隔膜、肋骨周辺の筋肉などが働いています。
身体がリラックスしているときには、肩甲骨や胸郭、お腹周りも自然に動きます。
反対に、緊張が続いて身体そのものが固くなってくると、呼吸に伴う身体の動きも小さくなりやすくなります。
呼吸が浅く感じられる場合、身体全体の緊張が呼吸にも表れていることがあります。
2.ストレスや緊張で呼吸が変わる理由
緊張しているときの体の状態を思い浮かべてみてください。
肩が上がる|顎に力が入る|胸やお腹が固くなる|息を止める
こうした反応は、意識していなくても起こります。
仕事に集中しているときや、失敗できない場面、不安や焦りが強いときにも、呼吸は変化しやすくなります。
身体が緊張状態にあるときには、すぐに動けるように身体全体が準備しています。
その状態が続くと、呼吸も速くなったり、胸やお腹の動きが小さくなったりすることがあります。
そして、それが日常化されていくと、
「いつも呼吸が浅い…」
「なんとなく息が入りにくい…」
と感じるようになっていきます。
3.ため息は身体がしている呼吸のリセット
「ため息をつくと幸せが逃げる」と聞いたことがある方も多いかもしれません。
でも、ため息には身体にとって大切な役割があります。
私たちは普段の呼吸の中でも、ときどき無意識に大きな呼吸をしています。
こうした大きな呼吸には、呼吸のリズムを立て直したり、肺を大きく広げたりする働きがあります。
緊張していたときに、
「はぁ〜……」
と息を吐いたあと、少し身体がゆるんだ経験がある方もいるのではないでしょうか。
ため息は、身体が今の緊張状態を一度リセットしようとしている反応として見ることもできます。
ため息が出たときは、「少し頑張りすぎていたかな」と身体に目を向けるきっかけにしてみてもいいでしょう。
4.交感神経が優位なとき、呼吸は浅くなりやすい
緊張しているとき、不安があるとき、忙しく動き続けているとき。
そんなとき、身体では交感神経が働きやすくなっています。
交感神経は、活動するときや、すぐに動けるよう身体を準備するときに働く神経です。
この状態では、心拍が上がったり、筋肉に力が入ったりするのと一緒に、呼吸も速く浅くなりやすくなります。
仕事に集中しているときや、焦っているときに、
「気づいたら息を止めていた」
「胸の上の方だけで呼吸していた」
ということがあるのも、その一つです。
反対に、身体が安心して休める状態になると、呼吸も少しずつゆっくりしていきます。
呼吸は、自律神経に関わる身体反応の中でも、自分で意識して変えることができる数少ないもののひとつです。
だからこそ、呼吸を整えることは、緊張した身体を休息モードへ切り替えるきっかけにもなります。
5.睡眠に入るとき、呼吸も変わる
私は施術をしていて、お客様が寝落ちをする瞬間に呼吸が変わる方をよく見ます。
身体がゆるんできたあと、
「ふっ…」と大きな一呼吸が入り、そのあと意識が一気に睡眠へ切り替わっていく。
そんな場面を何度も見てきました。
私たちの身体は、起きて活動している状態から眠りへ入るとき、呼吸のリズムも変化していきます。
深いリラックスした状態に入ると大きな一呼吸が入り、そのあと呼吸が静かになっていく。
こうした変化を見ていると、私は睡眠と呼吸にはとても深いつながりがあると感じます。
6.夜のゆっくりした呼吸が大切な理由
夜は、活動する時間から休息する時間へ、身体を切り替えていく時間です。
ゆっくりした呼吸は、副交感神経が働きやすい状態をつくる助けになります。
身体の緊張が下がり、安心できる状態になることは、睡眠に入っていくためにも大切です。
また、私たちの心身には、セロトニンやオキシトシンなど、気分の安定や安心感に関わるさまざまな仕組みがあります。
安心できること。
身体がゆるんでいること。
ゆっくり呼吸できていること。
こうした状態が重なることで、身体は少しずつ休息へ向かっていきます。
そして、夜にしっかり眠れることは、翌日のストレスへの反応や身体の緊張にもつながります。
呼吸がゆっくりする→ 身体が休みやすくなる→ 睡眠が整う→ 身体の緊張が減る→ 普段の呼吸もゆったりしやすくなる○
そんな循環が生まれていきます。
7.呼吸は「吸う」より、まず「吐く」
呼吸を整えようとすると、
「もっと大きく吸わなければ」
と思う人も多いかもしれません。
でも、私が大切にしていることは、まずゆっくり吐くことを意識することです。
息を十分に吐いていくと、そのあと自然に次の息が入ってきます。
特に緊張しているときには、
ストレスや身体の力も一緒に吐き出すようなイメージ
で、ゆっくり息を吐いてみてください。
吐く息とともに、肩が少し下がる|顎の力が抜ける|胸やお腹がゆるむ。
そんな身体の変化に気づくこともあります。
8.呼吸を整えるセルフケア
ここでは、私がおすすめするセルフケアを2つご紹介します。
① ボディスキャン+呼吸
仰向けになって目を閉じ、顎 → 首 → 肩 → 胸 → お腹
の順番に意識を向け、力が入っているところがないか、身体をスキャンするように見ていきます。
無理に力を抜こうと頑張らなくて大丈夫です。
「今、どこに力が入っているかな?」と感じるだけでOK。
そのまま、力が入っているところに呼吸を送るようなイメージで、
ゆっくり数回呼吸してみましょう。自分ではリラックスしているつもりでも、
「顎に力が入っていた」
「肩が上がっていた」
など、初めて気づくことがあります。
時間に余裕があるときは、足元から頭まで全身をゆっくりスキャンしてみるのもおすすめです。
②眠れない夜におすすめ。「吐く」を意識する呼吸法
楽な姿勢になり、ゆっくり呼吸します。
吸う息よりも、吐く息に長く時間をかけることを意識して、
まずは5セットほど繰り返してみましょう。
たとえば、5秒吸う → 10秒かけて吐くくらいのイメージです。
慣れてきたら、自分が心地よい範囲で吐く時間を少しずつ長くしてみてもいいでしょう。
大切なのは、吸うことよりも、吐く息をゆっくり丁寧にすること。
苦しくならない範囲で、自分が心地よいペースで行ってみてください。
9.頭蓋仙骨療法でみる呼吸
クライアントの呼吸が浅く感じられた場合、頭蓋仙骨療法(クレニオセイクラルセラピー)では、
呼吸だけを切り離して見るのではなく、頭部・首・胸郭・背骨・仙骨まで含めた身体全体の緊張や動きをみていきます。
さらに、頭蓋から仙骨まで続く膜系の緊張やバランスにもやさしくアプローチし、身体全体が整いやすい方向へ働きかけていきます。
身体の緊張がゆるんでくると、それに伴って自律神経の反応も変化し、呼吸のリズムや深さにも変化がみられることがあります。
施術中にも、ふっと大きな呼吸が入ったり、ため息が出たり、お腹の動きが自然に広がって、そのまま呼吸全体がゆっくりしていくことがあります。
私はこうした変化を、身体が緊張状態から、少しずつ休める状態へ切り替わっていくサインの一つとして見ています。
呼吸だけを整えようとするのではなく、身体全体の緊張がゆるみ、自律神経の状態も落ち着いていくことで、自然に呼吸しやすい身体へ戻っていく。
頭蓋仙骨療法では、そんな視点から身体をみていきます。
まとめ|呼吸は身体の状態を教えてくれる
呼吸は、私たちが生きている間ずっと続いています。
だからこそ、忙しさやストレス、睡眠不足、緊張など、身体の状態が表れやすい場所でもあります。
呼吸が浅いと感じたら、
「もっと上手に呼吸しなければ」
と頑張るのではなく、
「今、身体はどんな状態なんだろう?」
と少し意識を向けてみてください。
そして、ゆっくり息を吐いてみる。
それだけでも、自分の身体に気づくきっかけになります。
呼吸は、身体の状態を教えてくれる一つのサインです。
Siesta空では、頭蓋仙骨療法を通して、呼吸だけでなく身体全体の緊張や動きをみながら、自然に力を抜き、休める身体へ戻っていくことをお手伝いしています。